住まいに愛着をもつ住まい手とつくり手を取材する「WE LOVE THIS HOUSE」。
今回訪ねたのは、日本三名城のひとつで世界文化遺産・姫路城のお膝元、兵庫県姫路市。今年5月に完成したという延床面積112.39㎡のKさん家族(ご夫婦35歳・娘さん4カ月)のマイホームへやってきました。LDKは壁や柱のない22畳の大空間で、リビングのダイナミックな吹き抜けがなんとも印象的な住まいです。
記事では、住宅会社を決めるまでの経緯や家づくりの思い出、自宅の中のお気に入りスポット、長く住み続けられる家づくりに大切なことなど、Kさんご夫婦と共に家づくりを手がけた『丸尾建築』の営業課・丸尾さんにもお話を伺います。
住宅会社選びは、
“誰と建てたいか”を考える
―――マイホームを建てようと思ったきっかけは何ですか?
旦那さん:もともと賃貸の戸建に住んでいたのですが、毎月お金を払うなら、誰かの家ではなく、自分の家のためにお金を払いたいと常々思っていました。年齢的に周りがちょうど家を建て始めたこともあって、僕たちもそろそろかなと踏み切ることにしました。
―――家づくりのパートナーに丸尾建築を選んだ経緯を教えてください。
旦那さん:家を建てようと決めてから、まず大手ハウスメーカーの合同住宅展示場へ行ってみました。一通り話を聞いて、ほぼ決めていた住宅会社があったのですが、そのときは良い土地に巡り合えず...。時間ができたので、もう少し視野を広げて地域の工務店も調べてみたところ、丸尾建築がヒット。『同じぐらいの金額でより良い家が建てられるのでは?』とまずは相談しに行きました。
奥さん:丸尾建築に訪ねた初日、すでに営業の丸尾さんに心掴まれました(笑)。明るく賑やかで、かつ真面目なお話もちゃんとできて。丸尾さんとだったら冗談を交えながら、楽しく家づくりが進められそうだなとビビッときました。さらに、入口のウェルカムボードに名前を書いてくださっていたり、飲み物と一緒にサービスしてくださったコースターに私たちの名前が刺繍されていて、想像以上のもてなしに心底感動しました。もちろん初めだけに限らず、そのあとも家づくりをする節々で細かな気配りを感じましたね。
丸尾さん:喜んでいただいて本当にうれしいです。お引渡しの際には『楽しかったから、打合せがなくなるのがさみしい!』、『ありがとう!』と嬉しい言葉をかけてくださって、私もまさに同じ気持ちでした。お住まいが完成した後も近くに用事があればちょっとお話しに行ったり、旅行に行ったらお土産を渡しに訪ねることもあります(笑)。
家づくりの工程は写真に残して製本。「建てている最中も現場見学してもらえるのですが、記憶はどうしても薄れていってしまうもの。形として残っていると、また思い返すことができるので、皆さまにプレゼントしています」と丸尾さん。
旦那さん:もっと安いハウスメーカーや工務店は正直他にもありましたが、一生住み続ける家づくりだから絶対に妥協したくない。だからこそ、人含め、納得できるパートナーと家づくりがしたいと夫婦で話し合って、僕たちは丸尾建築さんに決めました。結果、どこを見ても悔いのない家ができたなと心から満足しています。
左から丸尾建築・営業課の丸尾愛弓さん、Kさんご家族、丸尾建築・代表取締役社長の丸尾幸司さん。
リクエストしたのは広々LDK+庭
後悔のないプランづくり
―――家づくりで、まずリクエストしたポイントを教えてください。
旦那さん:家族が自然と集まるように、また友人や親戚も気軽に呼べるように、広くて明るいLDKと広めの庭をリクエストしました。LDK全体は、柱も壁もない大空間で、さらに庭とリビングと小上がりの畳スペースを一直線につなげることで開放感をプラス。また、吹き抜け天井にすることで縦の空間も広々感じられるように工夫しています。
奥さん:前住んでいた家は、冬はリビングにほぼ日が入らずとても寒かったので、日当たりの良さもマストでお願いしました。吹き抜けの窓と、リビングの掃き出し窓からたっぷり光が入るおかげで、日中は電気をつけずに生活できるほど明るいです。やっぱり自然光で暮らすことは気持ちがいいなと実感しています。
天井の高い気持ちのいいリビング。ウッドデッキ付きの芝生の庭へもすぐアクセスできる。
―――家づくりを進めていく中で、心に残っている出来事はありますか?
奥さん:一番印象的だったのは、初めて間取り図を見せてもらったとき。何度か丸尾さんとお話して、いただいたチェックシートに希望をマークしただけなのに、出してもらった間取り図が思い描いていた理想そのものだったんです。『これがいいです!』と伝えたら、『じゃあここはどうしましょうか?』とうまく誘導しながら細かな部分も擦り合わせてくださって、自分たちの好みもしっかり反映できました。
旦那さん:僕は『もうちょっとこうできないですか?』と細かなことをまるで小姑みたいに(笑)繰り返し相談していたのですが、『ここについては改めてみんなでお話しましょう!』と些細なことでもじっくり時間をかけてくださって、その真摯的な対応が本当に嬉しかったです。そのおかげで本当に後悔していることがひとつもないんですよね。
―――丸尾さんは、なぜ理想の間取りをズバッと当てることができたのでしょうか?
丸尾さん:それは、私がKさま家族のことを強く思っているから(笑)。すでにこの土地に出会ったときから、Kさま家族の家になるだろうとピンときていました。図面を考える前から、暮らしが見えたというか。絶対気に入ってくださると思いながら打ち合わせの準備をしたのを覚えています。実は上司からは『自分なら違う間取りを提案する』と言われたんです。でも、一番お客さまに近い君が言うならと納得してくれました。あくまでも、私たちが見る先はお客さまで、お客さまをきちんと見ているからこそ、このような提案ができたのだと自負しています。
旦那さん:この家はたしかに玄関から洗面所まで距離がある間取り。でも、帰宅後すぐにお風呂に入ることは特別望んでいなかったし、むしろ友人や親戚を呼ぶ機会が多いだろうから、プライベート空間であるバスルームは遠くてもいいかなと。その代わりに設けてもらった、玄関横の洗面スペースがとても便利で助かっています。
友人や親戚を招く機会も多いKさん宅では、玄関を広めに設計。靴などの収納も含めた家族のサブ動線を設けることで、メインスペースがすっきり整う。また、手洗い用の小さな洗面所も便利。
夫婦それぞれの、
住んでみて好きになった場所
―――マイホームのなかで、旦那さんのお気に入りスペースを教えてください。
旦那さん:まず1つ目は、庭。いつか庭でバーベキューをするのが夢でした。施工中の頃から何度も現場に足を運んで、『庭の広さはこれぐらいになるのか』と想像しながら、何を置こうかワクワク考えたのもいい思い出。今年の夏は暑すぎてまだできていないのですが、友人家族を呼んでホームパーティーを開いたり、プールなど娘の遊べるスペースもこれから作れたらいいなと思っています。
あと意外と気に入っているのが、寝室の一角に設けた2畳の書斎。建てる前は『狭すぎるだろ…』と若干不満もあったのですが、実際仕事をしてみたらむしろ狭い方が集中できることに気がついて。今はリモートと出社半々ぐらいなのですが、パソコン作業だけの場合はすぐ家に帰るようになりました。
―――奥さんのお気に入りスペースも教えてください。
奥さん:LDK全体を見渡すことができるキッチンです。リビングにいる子どもの様子を確認しながら家事や自分のことができるので大助かり。壁もキッチン台も好きなグレーでコーディネートしてもらいました。また、初めのプランではコンロとダイニングの間に構造上どうしても壁を入れなければならず、私たちは『本当はない方がいいけれど、まあしょうがないか...』と半ば諦めかけていました。ですが、丸尾さんと設計士の方が最後まで何度も構造計算し直してくださって、どうにか念願だったオープンキッチンが実現。面倒なことでも蔑ろにするのではなく、私たちの小さな要望にも真摯に向き合ってくださったことに感動しましたね。
あと住んでから好きになったのが、リビングに一角に設けた3畳の小上がり和室。娘を寝かしつけながらテレビを見たり、庭の景色をボーッと眺める時間が好きです。ちょうど日当たりもいいので、娘と知らぬ間にお昼寝していることもしばしばです。
グレーで統一感のある、キッチンからリビングまで抜けのいい22帖のLDK。コンクリート調の壁紙で旦那さんの好みのテイストに仕上げたワークスペース。リビングの一角に設けた小上がりの和室では、汚れても拭き取れる畳風の床材を採用。
環境を味方につけた、
1年中快適温度で暮らせる住まい
―――この家でひと夏過ごしてみていかがでしたか?
奥さん:我が家のリビングは、日当たりがよく天井も高いので、『冷房が効きにくいのでは?』と懸念していましたが、実際は27℃の静かモード設定でもしっかり冷えました。特別大きなエアコンでもないのですが、1回冷やしたらずっと涼しいままで朝からつけていると昼過ぎには少し寒さを感じることも。それでいて日中は電気をつけずに過ごせるほど日当たりがよく快適でした。
丸尾さん:兵庫県姫路市は比較的温暖な気候の地域ですが、丸尾建築で建てる家は冬の北海道や東北地方でも十分通用するほど、高い断熱性能を備えているため、夏も冬も年中快適に過ごすことができるのです。また、土地が決まった段階で敷地環境調査を実施。敷地の広さや周囲の建物の状況に加え、季節の移り変わりによる環境の変化や、日当たり風通しなどを計算した上で、最適な間取りプランをご提案。できるだけエアコンなど冷暖房に頼らず、自然の力で気持ちよく過ごせる家にしたいとこだわりました。
旦那さん:我が家の図面が完成したときも、『この季節はこの方向に風が流れるから、ここに窓を取ります』と、ひとつひとつ説明してくださいました。そんなところまで考えてくれているんだ!と安心に繋がりましたね。
兵庫県南西部に位置する姫路市。南は瀬戸内海に面し、四季を通じて温暖な日が多く、比較的自然災害も少ない地域。丸尾建築のモデルルームでは、季節によってどのように日の入り方が変わるのか、風の吹き方が変わるのか、模型でレクチャーを受けられる。
長く住み続けるために、
大切なこととは?
―――この家に長く住み続けるために、心がけたポイントを教えてください。
旦那さん:壁は漆喰、床はカバザクラの無垢の木、どちらも経年変化を楽しめる自然素材を選びました。床は表面に凹凸の加工が施された丸尾建築オリジナルの建材。若干の凹凸が足を刺激してくれて、素足で過ごすのがとても心地いいんです。また、建築業界で働いている友人には『丸尾建築は良い建材をしっかり吟味して家づくりをしてくれる会社だよ』と教えてもらったこともありましたね。
奥さん:丸尾建築を選ぶことが、長く住み続けられる家づくりに直結しているように思います。住んでから最長60年の長期保証がついていたり、なにか住宅のトラブルがあれば24時間緊急で駆けつけてくださるなど、アフターフォローが充実しているのも安心して住み続けられる理由のひとつ。また、丸尾建築さんは地域密着型の会社。家を建ててからも相談しやすい距離感でいてくださるのがありがたいです。
丸尾さん:毎年、年末にはご挨拶も兼ねて、施主さま宅一軒一軒訪ねて、カレンダーをお届けしています。もしその際に家のなかで気になることがあれば、ぜひ小さなことでもご相談ください。また、お引き渡し後は1ヶ月点検、6ヶ月点検、1年点検、2年点検、5年点検、10年点検と定期点検も実施。さらに、アフターフォローの一環として、OB感謝祭や夏祭りも開催しています。家は建てて終わりではなく、そこからが本当のお付き合いのスタート。これからも、10年後20年後も『丸尾建築で建ててよかった』、そう末長く感じていただけるように頑張ります!
リビングのアクセントになっているストリップ階段。オリジナルの無垢床や漆喰に、ブラックのアイアンの鉄骨階段が空間を引き締める。また、コンセントの位置も現場監督さんと相談しながらひとつ一つ設置。「的確なアドバイスが多くて助かりました!」とKさんご夫婦。
文:北居る奈
写真:佐々木孝憲
VOICE FROM HOMEBUILDER
お客さまの家づくりの楽しみや不安、そのすべてに全力で向き合い、一緒に楽しみながら住まいづくりをしたいと常々思っています。資金のこと含め、お客さまの不安や検討事項を解消するのは当たり前。その先の楽しさや幸せのために私たちは仕事をしていて、『絶対に満足していただきたい』、『後悔はしていただきたくない』と強く思っています。建てたあとのお付き合いも大切に、幸せな人生のお手伝いができたら幸いです。(丸尾建築 丸尾 愛弓さん)
株式会社丸尾建築
強みは“どこにも負けない総合力”。 地元密着を体現する、約束できる住宅会社
兵庫県姫路市を拠点に活動する、創業1982年の住宅会社。住宅の品質やデザイン、アフターサービス、地域貢献活動など、あらゆる項目において高いサービスを提供する“総合力”で地域一番を目指す。『かかわる人々の幸せな人生に貢献する』を経営理念とし、顧客・スタッフ・取引事業者・地域住民の“4方良し”を日々実践。一般社団法人現場きれい推進協議会が主催する『魅せる現場コンテスト』では、2019年から3年連続で最優秀賞を受賞。また、地元小学校には79冊の本を寄贈し、新型コロナ感染拡大時には、地元教育委員会や役場に対して6,500枚のマスクを寄付するなど、地域とのつながりも大切に育む。