人も猫も暮らしやすい、タイムレスな家づくり 人も猫も暮らしやすい、タイムレスな家づくり

WE LOVE THIS HOUSE

人も猫も暮らしやすい、
タイムレスな家づくり

#009 K邸×BdHOME  三重県  伊勢市

#MIE

MEAS×新建ハウジング

住まいに愛着をもつ住まい手とつくり手を取材する「WE LOVE THIS HOUSE」。

今回訪ねたのは、伊勢神宮のある伊勢市と、松阪牛で有名な松阪市に挟まれた、自然豊かなベッドタウン三重県多気郡明和町。1年4ヶ月前、結婚を機に建てたというKさん家族(旦那さん・奥さん・息子さん・愛猫)の住まいは、延床面積109.09㎡で、木目とグレージュのコントラストが美しい洗練された佇まいのお家。室内は“愛猫と暮らすこと”を最大のテーマに、さまざまな工夫が詰まっています。

記事では、マイホームが完成するまでの道のりや、家のこだわりポイント、日々の暮らしの変化についてなど、営業を担当した『BdHOME』の中西さんも交えてお話を伺いました。

WE LOVE THIS HOUSEイメージフォト

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Kさん家族が暮らす三重県中南部の多気郡明和町は、2000年以上の歴史を誇る『伊勢神宮』や、日本を代表するリアス式海岸の景色が楽しめる『伊勢志摩国立公園』など、雄大な自然と歴史が息づく伊勢志摩エリアのほど近く。

時代を超えて愛される、
素材とデザイン性に富んだ家づくり

―――マイホームを建てるにあたり、BdHOMEさんを選んだ決め手は何でしたか?

奥さん:とにかく建てた家を見て、素晴らしいと感じたからです。デザイン性で任せたいと思いました。

旦那さん:BdHOMEさんの家はかっこいいからこそ、けっこう金額も高いという噂があって。ダメ元で一度話を聞いてみようと訪ねたら、意外と他社さんとそう変わらない金額で、初めて話を聞きにいったその日に決めました。

―――“デザイン”という視点で、BdHOMEはどのようなこだわりがありますか?

中西さん:何年経っても『あの建物かっこいいよね、素敵だよね』と思っていただける、タイムレスな建物をしっかりと設計して、お客さまに提案することを大事にしています。現代の住まいはかなり丈夫に作られていて、性能も良く、快適に過ごすことができますが、ただそれが50年、60年と世代を超えて受け継いでいきたいデザインかどうかはクエスチョンだと思うんです。普遍性のある美しさやシンプルでどこか愛着が湧くデザイン、地域の景観として愛される佇まいなど、“時代を超えて残される家”を意識して設計しています。

―――実際にマイホームを建てる際、どのように進めていきましたか?

奥さん:私たちの希望のヒアリングから、外観のデザイン・間取りの提案があり、そこから細部の仕様を進めていきました。何より、最初のデザインの提案が素晴らしく、大きな変更もなく決めていけましたね。

中西さん:うちはどのお家も社長がはじめのプランを考えて、方向性を提案するんです。一時的な趣味趣向に左右されるのではなく、どんな暮らしを描きたいか、どんな価値観を大切にしているか、お施主さんの揺るがない好みをデザインに落とし込めるように心がけています。

旦那さん:あと、一週間に一度、現状報告レポートを送って頂いたことも嬉しかったです。『内装の工事が始まりました』とか、『検査に合格しました』など、わざわざ郵送で送ってくださったので、心に残っています。

中西さん:メールやLINEだと、ちょっと味気ないなと思って。郵送だと思い出に残りやすいですよね。さらに、現場打ち合わせも5回ほど設けて、実際に断熱の構造がどうなっているかなど、完成してからは見えない中の部分もチェックしてもらいました。

旦那さん:現場打ち合わせの際、階段の途中で僕の頭が天井スレスレなのを見て、大工さんがその場で当たらないようカットしてくださったのも良い思い出。細かい部分まで配慮いただきました。

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グレージュの塗り壁と明るい木目とのコントラストが美しい外観デザイン。大きなガレージには勝手口もついており、雨の日は濡れずに家に入ることができる。

―――BdHOMEから提案してもらって、特によかったポイントはありましたか?

旦那さん:たくさんありますが、一番は外観です。レッドシダーや漆喰、ガルバリウムなど複数の素材を組み合わせながら美しいプロポーションに整えてくださいました。僕たち素人では到底思いつきませんでしたね。

中西さん:私たちとしても、外観は特にこだわったポイント。家を離れて見てみると、それぞれの箱が立体的に連なって見えます。料理の盛り付けと同じように、目線が奥に行くに連れて高くなるように、高さのバランスを緻密に考えました。

奥さん:うちはゴミステーションが少し離れたところにあるのですが、ゴミ出しの帰り、我が家を見るたびに『今日もかっこいいな〜』と嬉しい気分になりますね。
外観でいうと表札も非常に気に入っています。BdHOMEさんが手がけるライフスタイルストア『MARCI』の看板が錆び加工されていて、とてもかっこよくて。我が家でもリクエストさせてもらいました。はじめはピカピカの鉄だったのですが、半年、1年と月日が経つごとにより味わいが増しています。

中西さん:長く住み続けられる家を作るために、使う素材は自然に近い、本物であるべきだと思っています。経年変化するものを、お手入れしながら愛着を持って使い、長く残していくというのが日本の良さだと思うんです。既製品のものばかりだと、フローリングひとつをとっても廃番になってしまえば、一部だけ購入し直すこともできないですし、似たものを選ぶしかなくなりますよね。それはやっぱり味気ないなと思うんです。経年を経て、価値の上がるものに包まれて暮らすこと。それが、幸せにつながると私たちは思っています。息子さんの感性にも良い影響を与えてくれるはずです。

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木の外壁や鉄の表札はあえて過剰な塗装を控えることで、経年変化を楽しめるよう仕上げた。「新築時は赤みの強かったガレージのレッドシダー材。日に日に色味が落ち着いて、今ではグレーの外壁ともうまく馴染んできました」と旦那さん。シンボルツリーのジューンベリーは、一年を通してさまざまな表情を楽しめる。

愛猫も家族の一員として、
家づくりを考える

―――家づくりにおいて、一番のテーマを教えてください。

旦那さん:家づくりを始めた当初はまだ息子がいなくて、“猫と暮らすこと”が最大のテーマでした。我が家には僕が独身のときから一緒に暮らしている黒猫がいます。保護猫で引き取ったときは赤ちゃんでしたが、今はもう11歳に。賃貸でペット可物件は選択肢が少なくて、住みたい家になかなか巡り会えず。それもマイホームを建てたいと思った理由のひとつでした。

―――猫と暮らすために、具体的にどんな工夫をしましたか?

旦那さん:リビングの壁にぐるりと回遊できるキャットウォークを設けたり、寝室のドアには小さな猫用のドアをつけたり、置き場所に困る猫のトイレは、壁をくり抜いてスペースを作ってもらいました。

奥さん:キャットウォークについては、まだ活用し切れてない段もあって。猫が歩かないスペースは、夫が作ったレゴ作品の展示スペースとしても活用しています(笑)。

旦那さん:うちの猫は壁でも爪を研ぎたがるタイプ。我が家の壁は、エッグパルプという卵の殻と紙で作られたシートなのですが、まったく傷が目立たず驚きました。あと、BdHOMEさんでおすすめしてもらった『FLANNEL SOFA』は、猫の引っ掻きに負けない耐久性の高い生地を選べて、手入れもしやすく非常に満足しています。

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エッグパルプは、調湿や消臭性能が高いことも特徴。「猫は2階にいたり、1階にいたり、たくさんの居場所ができてうれしそうです。特にダイニングの窓の近くはとても日が入って気持ちいいみたいで、よくひなたぼっこしています」と奥さん。

いつも家族のそばにある、
思い出の記念柱と心安らぐのどかな景色

―――自宅の中で、 特に気に入っている場所を教えてください。

奥さん:家族で過ごす時間の長いリビングダイニングです。吹き抜け天井があったり、開放感を求めるよりも、グッとみんなでこじんまり暮らせるように、あまり広すぎない空間がいいとリクエストしました。

旦那さん:リビングには自分たちで伐採した記念柱もあります。この木は家の構造としてしっかり機能している木。柱の隣に置いている丸太のスツールも、柱の余りの木で作ってもらったものです。

中西さん:BdHOMEでは、木材屋さんに協力してもらい、記念柱の伐採・加工体験を行っているんです。山に入って、木を伐採し、皮剥きして、柱を切り出す。一連の作業を体験いただきました。

奥さん:家の柱1本1本、たくさんの人が関わって切り出されたものなのだと改めて学ぶことができて、より家への思い入れが深まりましたね。参加者は私たちとBdHOMEのスタッフさんたちだけ。とても貴重な経験をさせてもらったなと思います。夫の皮剥きが上手だったことや、みんなで美味しく食べたお昼ごはん、山に入ったときのあの清々しい空気や景色、切り立ての木の香りなど、さまざまな思い出が蘇ります。

―――LDKの大きな真四角の窓から見える景色は、抜けがあって気持ちがいいですね。

奥さん:朝、こののどかな景色を眺めながらのんびりごはんを食べる時間は贅沢だなと毎日思います。土地探しのときから、目の前が開けている場所がいいなと思っていて、それを活かした間取りを考えてもらって、本当によかったです。
この窓の先はガレージなので、夜、夫が帰ってきたのもすぐわかります。猫もここから外を眺めるのが好きみたいで、よく佇んでいますよ。

―――窓の右上にはBdHOMEのステッカーもありますね!

奥さん:BdHOMEさんのファンなんです(笑)。Instagramのストーリーで『欲しい方はお声がけください』と案内があって、すぐさま応募しました。

中西さん:こんな家の顔のような場所に貼ってくださるなんて、うれしい限りです!

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思い出の記念柱は家族が集まる、リビングダイニングの真ん中に。窓にあしらわれたBdHOMEのステッカーは、デザイン性の高い空間にもすんなり溶け込む。「Bd HOMEさんが手掛ける空間はどこも素敵で、ライフスタイルショップ『Marci』も大好きな場所です」と奥さん。

マイホームで手に入れた、
暮らしのうれしい変化とは?

―――このマイホームに住み始めてから、日々のライフスタイルにはどんな変化がありましたか?

旦那さん:夏は朝早く起きて、庭の芝生に水を上げるのが日課になりました。庭では去年の夏、はじめてプールで遊んで、そろそろBBQにも挑戦してみたいなと計画中です。あと、2階には夫婦のオーディオルームや小さな書斎も設けたことで、休日や仕事後の家時間もより楽しめるようになりました。

奥さん:家が素敵なので、細かいインテリア雑貨などを選ぶのに慎重になったりしています。『これどこに飾ろうかな』と考えながら買い物をする時間も楽しくなりましたね。
家事の面でいうと、我が家の料理担当は基本夫なのですが、キッチンが広くなったことで私も一緒に作業ができるようになり、洗い物を同時進行で行えるなど、スムーズにこなせるようになりました。あと、ランドリールームを作ったことは日々の家事時間を大きく変えてくれましたね。

―――日本ではまだまだ珍しいランドリールーム。実際、いかがですか?

奥さん:洗濯は通常、移動を伴う家事ですが、“洗う”と“干す”が同じ場所で完結するのは非常に楽です。基本室内干しなので、雨の日や季節の変化も気にせず洗濯できて助かっています。外に干したい場合はそのままベランダのウッドデッキへ干すこともできて、非常に動線も良いです。
ランドリールームは、BdHOMEのオーナーさんのお家見学会に参加したときにいいなと思ったアイデア。洗濯の工程がスムーズにこなせるようになったという話を聞いて、うちも取り入れることにしました。

中西さん:BdHOMEではOBさんのお家を見学させてもらう『暮らしの見学会』を定期的に行なっているんです。

奥さん:実際どのように暮らしているか、リアルな生活を感じられるのがとても良かったです!今度我が家も『暮らしの見学会』にOBとして初参加します。

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家事も趣味も快適に楽しめるKさん宅。キッチンのカップボードやランドリールームのハンガーポール、部屋のドアもすべて造作。「素材にこだわった家づくりが私たちの基本。そのため、“オリジナルで作れるものは作る”がBdHOMEのモットーです」と中西さん。

さらに住まいが愛おしくなる、
家づくりの思い出をしたためて

―――このマイホームを舞台に、 どんな未来を想像しますか?

旦那さん:家づくりをはじめたときには想像していなかった息子の誕生により、この家での未来がますます楽しみになりました。息子が大きくなり、この家で走り回る姿が早く見たいです。もっと出来ることが増えてきたら、家族3人+愛猫と楽しめる時間も増えるのでは、と今からとてもワクワクしています。

奥さん:実はランドリールームの床下には『Bdボックス』というタイムカプセルが眠っています。結婚のときの写真や記念柱を切りに行ったときの木くずなどが入っているんです。これもいつか家族で開けたいですね。

中西さん:いつかまたBdボックスを開けたとき、お家づくりのことを思い出してくれたら嬉しいです。

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点検時に定期的に開けるランドリールームの床下にはBd ボックスが、リビングには記念柱、玄関にも記念柱の伐採・加工時に出た木片や木くずをディスプレイ。生活動線となるあらゆる場所に家づくりの思い出がしたためられている。

 文:北居る奈
写真:佐々木孝憲

VOICE FROM HOMEBUILDER

私たちは使い捨ての家をつくるつもりはありません。シンプルで汎用性のある空間構成や、メンテナンスすることで経年が美しい本物の素材選び、地元の職人の丁寧な仕事により、強く快適な家をつくる。お家を建てるさまざまな想いに寄り添い、そこで育った子どもたちが引き継ぎ遺したいと思える自慢のお家を。ビンテージカーのように、時が経つにつれて価値が上がっていくような、長く愛される住まいをつくります。(BdHOME 濱口 和也さん)

株式会社ビーディホーム
Bond design 一級建築士事務所

https://www.bdhome-style.com/

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「Bond(つながり)をdesign(デザイン)する」

「Bond(つながり)をdesign(デザイン)する」をコンセプトに家と暮らしを提案する、三重県伊勢市の建築会社。こだわりの注文住宅事業のほか、ライフスタイルショップ&カフェ『MARCI』とキャンプ場『Marci Forest Camp』の運営に加え、春と秋の年2回は三重近郊の素敵なお店を集めた『©の森の市』も開催。さらに、美しい街並みと価値観の近いコミュニティづくりを提供する分譲プロジェクト『RYOKUEN』や、過疎化が進む市街地で空き家や空き店舗の活用を積極的に行うなど、家づくりにとどまらず、長く愛される地域づくりにも力を入れている。

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VOICE FROM MEDIA

取材の最後には『いつか息子にも引き継げるように大切に住み続けたいです』と教えてくれた、Kさんご夫婦。普遍的なデザインや“暮らし方”を導いてくれる優れた設計、家を建てたときの思い出など、“大切に住み続けたい家”には、時間が経ってもなお“残したい”と思える、たしかな理由があると改めて気づけた今回の取材。“良いものを長く愛して使う”という哲学が自然と身に付く、そんな豊かな住まいでした。

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