WE LOVE THIS HOUSE
コラボ企画に込めた想いを MEAS × 新建ハウジング 対談
#000 WE LOVE THIS HOUSE に込めた想い
全国の工務店に対して、住まいの長期保証の導入を支援している一般社団法人MEAS(東京都中央区)代表理事の田中俊行さんは、「住まいへの愛着を深めながら長く大切にする」という文化・価値観を住宅業界・工務店、そして住まい手にまで広めていきたいとビジョンを描く。
MEASでは、新建ハウジング紙面広告と10月に全面リニューアルするウェブサイトにおいて、住まい手とつくり手の関係性を通じてこれからの家づくりのあり方を発信するシリーズ企画を展開する。田中代表理事に想いを聞いた。(聞き手/新建ハウジング 編集長 関卓実)
これからの住まいの
あるべき姿を発信
―シリーズ企画「WE LOVE THIS HOUSE」の狙いについて教えてください。
家を長持ちさせる、そして世代を超えて大切にしていくという考え方が文化・価値観として根付いてほしいと願っています。それには、家づくりの満足度を高めながら、時を重ねるごとに家への愛着を深めていくことが不可欠です。それを実現するために必要なのは、住まい手とつくり手の信頼関係、そして自分らしい家・暮らし方だと考えています。
住まい手と長く信頼関係を築くことができるつくり手とはどういう存在なのか。それは地域の良し悪しを市場規模で判断するのではなく、地域に根差して地域の人たちの家づくりや暮らしに寄り添い、支えていくことができる存在。つまり、地域の工務店をおいてほかにはありません。
そこで、シリーズ企画「WE LOVE THIS HOUSE」では、住まい手とつくり手(地域の工務店)の双方にお話をお聞きして、家への愛着や長く大切にしていく姿を伝えていきたいと思います。
自分らしい家と暮らし方
住まい手への情報発信
―生活者に対する情報発信を行っていく意図についてご説明ください。
工務店さんがつくる住宅の寿命は延びています。ただ、つくり手側の努力だけでは価値観、文化としての普及には限界があります。今回の企画も含めて、私たちMEASが大きな目標として掲げているのは、家への愛着を深めて長く大切にしていくことの素晴らしさを広めていくことです。家づくりにおいて「こんな暮らし方がしたい」という価値観のウェイトが大きくなれば、家への愛着が深まり、愛着があるから家を大切にする、大切だから手入れをしたくなる、という文化は自然と根付いていくと考えています。
“おうち時間”の増加やテレワークの普及などコロナ禍における価値観の劇的な変化を受けて、家に対する住まい手のニーズは大きく変化しています。また、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が引き起こした経済不安、原油価格の高騰、エネルギーの問題なども、暮らし方について考えるきっかけになっています。住宅産業市場としては厳しいなかでも、価値観やニーズの変化を追い風ととらえて、固定観念にとらわれない自分らしい家・暮らし方を見つける楽しさを住まい手に伝えていきたい、そしてそんなムーブメントを住宅業界・工務店の皆さんと一緒に巻き起こしていきたいと考えています。
正しく確実な長期保証を通して
地域を元気に
―これからの地域と地域の工務店の関係性(存在意義)についてお聞かせください。
「愛着を深めながら長く大切にしていく」という考え方が住まい手とつくり手に浸透すればするほど、そのパートナーは、大手のハウスメーカーや量産型のパワービルダーではなく、地域に根差す工務店であることがより明確になります。今回のシリーズ企画では、工務店さんが大切にしている住まい手との信頼関係、家づくりへの想いに迫りながら、地域密着の価値もつまびらかにしていきたいと思います。
―シリーズ企画のコンセプトも踏まえながら、MEASが手がける保証事業についてご説明ください。
大手ハウスメーカーでは10年以上前から保証期間が長期化されてきましたが、今その裾野が広がっています。一方で、大手ハウスメーカーの長期保証を模しているだけで正しく運用されていないケース、過剰なメンテナンスの要求を目的としたケースも少なくありません。長期保証は、保証期間の長さという表面的なこと以上に、ここまでお話をしてきたような本質的な部分が重要なのであって、私たちの想いに共感していただける地域の工務店の皆さまと、住まい手が安心できる正しく確実な長期保証を実現したいと考えています。